宇宙原理があなたの中を貫流する

このブクロを通じて宇宙を網羅する基本法則を提示していきたい。

第十七章 自然原理を反映する歴史  [128]歴史は過去に現在を積み上げて成長・発達する

第十七章 自然原理を反映する歴史 [128]歴史は過去に現在を積み上げて成長・発達する [現在は自分の中に過去のすべてを畳み込む] ◎歴史という観点でいえば、現在は自分の中に過去のすべてを畳み込む。個体発生は系統発生(過去からの遺産)を繰り返す。個体発生…

第十六章 絶対無に憩う悟り [127]自然の流れ(一時の悟り体験)に身をゆだねる武道と芸道

[127]自然の流れ(一時の悟り体験)に身をゆだねる武道と芸道 [知性的・静的な西洋芸術と仙人風の東洋芸術] ◎アポロンはギリシア神話に登場する、音楽・詩歌・弓術・予言・医術・家畜の神、知性的・静的な芸術の神でりりしく美しい青年と見なされている。 ◎久松真一は…

第十六章 絶対無に憩う悟り [126]わび・さびは禅の影響で物の貧しさと心の豊かさを表現する

[126]わび・さびは禅の影響で物の貧しさと心の豊かさを表現する [東洋的生き方は、わび・さびという心の豊かさと物の貧しさ] ◎東洋的な生き方は、心の豊かさと物の貧しさである。物質的な貧しさの中にあっての精神的な豊かさが「わび」であり「さび」である。世俗…

第十六章 絶対無に憩う悟り [125]悟りの句(俳句・和歌・言葉)

[125]悟りの句(俳句・和歌・言葉) [水の音・一鳥鳴きと古池・幽玄の山] 1)「古池や蛙飛び込む水の音」(芭蕉)。 ◎「一鳥鳴いて山更に幽なり」。 注)六世紀前半の詩人王籍の五言古詩「蝉噪林逾静 鳥鳴山更幽」。この句をふまえて、北宋の詩人王安石は、「一鳥不啼山更幽」…

第十六章 絶対無に憩う悟 [124]さまざまな個性的な悟り・霊的開眼の瞬間

[124]さまざまな個性的な悟り・霊的開眼の瞬間 [意味世界から臨界点を通過して無意味世界へ相転移する] 1)東洋哲学者・イスラム学者・言語学者井筒俊彦(1914-1993)は「意識と本質」で禅に関していう、「修行者がどんな意味を考え出しても、たといどれほど深遠な意…

第十六章 絶対無に憩う悟り [123]恍惚・超越は自我(波)が砕け散って自己(仏・光)が顕現する瞬間

[123]恍惚・超越は自我(波)が砕け散って自己(仏・光)が顕現する瞬間 [坊主は、頭から髪を取ることによって、神に直接頭をさらす] ◎坊主(住職・僧侶)は頭から髪を取ることによって、神に直接頭をさらす、神に直結する。今の坊主は頭に髪をつけてはいるが、神から…

第十六章 絶対無に憩う悟り [122]道元の悟り、自力の分別を捨てると他力の仏が働く

[122]道元の悟り、自力の分別を捨てると他力の仏が働く [身心を仏の家に投入すると生死を離れた仏になる] ◎道元はいう、「いとうことなく、したふことなき、このときはじめて、仏のこころにいる。ただし心をもてはかることなかれ、ことばをもていふことなかれ…

第十六章 絶対無に憩う悟り [121]自我(自力・意志)から自己(他力・無心・無念)への悟り

[121]自我(自力・意志)から自己(他力・無心・無念)への悟り [自我は長時間感覚刺激を奪われると心理的異常をきたす] ◎感覚情報によって形成され維持される自我は長時間感覚刺激を奪われると、情緒面で不安定となり、思考は混乱し、幻覚を生じるなどさまざまな心…

第十六章 絶対無に憩う悟り [120]自然に逆らわない、あるがままの従順

[120]自然に逆らわない、あるがままの従順 [心の欲する所に従えども矩を踰えず] ◎「心の欲する所に従えども矩(のり)を踰(こ)えず」は、論語(為政)にある有名な言葉である。自分の思うがままに行なっても,正しい道から外れないと、孔子70歳の心境を述べた。孔…

第十六章 絶対無に憩う悟り [119]遊びを忘れた大人と遊びをなくした子ども

[119]遊びを忘れた大人と遊びをなくした子ども [子どもの遊びは心身機能を発展・発達させる] ◎子どもの頃には実にさまざまな遊びがあった。今や「かくれんぼ」・「鬼ごっこ」などの遊びを見かけることはめっきり少なくなった。機械式ゲームも遊びだといわれればそ…

第十六章 絶対無に憩う悟り  [118](肉体的)愛着・執着・固着(過去と現在)から(精神的)目標・目的(未来)へ

第十六章 絶対無に憩う悟り [118](肉体的)愛着・執着・固着(過去と現在)から(精神的)目標・目的(未来)へ [肉体は欲求とその満足との間を振り子のように動く] ◎肉体は物質的欲求とその満足との間[空腹・不快感→摂食行動への動機づけ→行動→結果(満腹)→満足・快感]を…

第十五章 絶対無を目指す宗教 [117]わがままからあるがままへの死の受容

[117]わがままからあるがままへの死の受容 [あるがまま・現実肯定は自己統一が完成した者のみが言い得る] ◎あるがまま(現実肯定)は自己統合(最高階層に到達)を完成させた者のみが使い得る言葉である。上昇途上は現実否定(自分否定)である。「不」「無」「滅」などの…

第十五章 絶対無を目指す宗教 [116]事実(ぼかし)を映さない言葉(分別)を嫌う不立文字と教外別伝

[116]事実(ぼかし)を映さない言葉(分別)を嫌う不立文字と教外別伝 [言葉や文字にとらわれない不立文字] ◎「不立文字」は禅宗の基本的立場を示す。悟りは言葉(左脳)によって表現し切れない。悟りは体験すべきものだから、言葉や文字にとらわれない。禅宗は経典…

第十五章 絶対無を目指す宗教 [115]瞑想・坐禅・坐忘・読経・念仏・真言は無我の境地(三昧)を求める

[115]瞑想・坐禅・坐忘・読経・念仏・真言は無我の境地(三昧)を求める [坐禅は自我内に構成された自他対立の外的世界像の脱構築を目指す] ◎坐禅は意識を伴ったレム睡眠である。眠りも外向から内向へ転換する(鎖国する)が、坐禅はさらに外的世界の遮断・受け流しに…

第十五章 絶対無を目指す宗教 [114]自力・自律・上昇・能動・人為・覚と他力・依存・下降・受動・自然・無為・信

[114]自力・自律・上昇・能動・人為・覚と他力・依存・下降・受動・自然・無為・信 [能動=人為=努力=覚の自力救済と受動=自然=無為・自然法爾=信の他力救済] ◎自力救済の特徴は、ボトムアップ方式で、修行(自己の精進努力による救済・解脱)=自立=(頂上を目指して…