宇宙原理があなたの中を貫流する

このブクロを通じて宇宙を網羅する基本法則を提示していきたい。

階層構造

第十八章 精神・魂に語りかける民話・昔話 [143]悟り後のジャックは人食い鬼(慢心)を退治して才能を開花させる

[143]悟り後のジャックは人食い鬼(慢心)を退治して才能を開花させる [悟り体験は地動説(自我中心)から天動説(自己中心)へのコペルニクス的転回] ◎悟り体験をしたからといって、自我が完全永久消滅したわけではなく、依然として存在する。ただ悟り後には自我(…

第十八章 精神・魂に語りかける民話・昔話 [142]老爺は苦難の末に舌切り雀(自己)を探し出す

[142]老爺は苦難の末に舌切り雀(自己)を探し出す [怒って雀の舌を切って追い出す老婆と心配し行方を尋ねる老爺] ◎「舌切り雀」は古くからある昔話である。老婆が作った糊をスズメになめられたので、彼女は怒ってスズメの舌を切って追い出す。心配した老爺がス…

第十八章 精神・魂に語りかける民話・昔話 [141]いじめ・虐待から耐えて乗り越えるシンデレラに王子が来迎する

[141]いじめ・虐待から耐えて乗り越えるシンデレラに王子が来迎する [妖精の助けで美しい衣服をつけて宮中の舞踏会に行き、王子に見初められる] ◎シンデレラは、継母・義理姉妹に虐待されるが、妖精の助けで美しい衣服とガラスの靴をつけて宮中の舞踏会に行き…

第十八章 精神・魂に語りかける民話・昔話 [140]無心と不動心のこぶ取り爺さんは影(異界)と出会い和解・同化する

[140]無心と不動心のこぶ取り爺さんは影(異界)と出会い和解・同化する [夢中で鬼と一緒に踊ったこぶ取り爺さん] ◎私のように腹に脂肪のある小太り爺さんではなく、頬にこぶのあるこぶ取り爺さんが洞穴で雨宿りをして鬼の酒盛りに出合う。お爺さんはおはやしの…

第十八章 精神・魂に語りかける民話・昔話 [139]自我の執着を持たない貧しさは人を天国に案内する

[139]自我の執着を持たない貧しさは人を天国に案内する [雪中に立つ地蔵を気の毒に思い、頭の雪を払い売物の笠をかぶせる] ◎私の子どもたちが幼い頃、日本昔話が放送され、子どもたちと一緒にテレビの前に座って私も妻もよくそれを見た。今その日本昔話が再…

第十八章 精神・魂に語りかける民話・昔話 [138]魂を象徴する天女・白鳥・かぐや姫は人間(肉体)を去ることで昇天する

[138]魂を象徴する天女・白鳥・かぐや姫は人間(肉体)を去ることで昇天する [霊魂は空を飛ぶ] ◎ユングはいう。バビロニアでは、霊魂が行くよみの国(死後世界)では霊魂が羽衣を着る。古代エジプトでは、霊魂を鳥と見なす。古代ギリシアでは天まで飛行できる翼を…

第十八章 精神・魂に語りかける民話・昔話 [136]月世界を目指す内向的かぐや姫と出世を求める外向的桃太郎

[136]月世界を目指す内向的かぐや姫と出世を求める外向的桃太郎 [竹取物語は、地球(自我世界)から月(自己の世界)への帰還説話] ◎竹取物語は、(地球)自我世界から(月)自己世界へ帰還する物語である。かぐや姫は竹の中から誕生し、竹取の老夫婦に養われる。3か…

第十八章 精神・魂に語りかける民話・昔話 [135]知能とは無関係な自走する下位機能(問題解決装置)

[135]知能とは無関係な自走する下位機能(問題解決装置) [全体の状況を把握し直す・見通すことにより突然課題を解決する洞察] ◎時に突然思いがけず課題を解決したり名案が浮かぶ、ニュートンがリンゴの落下から万有引力を発見したように。突然わきあがる直観的…

第十八章 精神・魂に語りかける民話・昔話  [134]こびとたちと暮らす白雪姫に死と再生を執り行う通過儀礼

第十八章 精神・魂に語りかける民話・昔話 [134]こびとたちと暮らす白雪姫に死と再生を執り行う通過儀礼 [毒リンゴで殺された白雪姫は通りかかった王子によってよみがえる] ◎グリム童話に「白雪姫」がのっている。雪のように白くて美しい姫は,彼女の美しさをね…

第十七章 自然原理を反映する歴史 [133]荒れる若者たち、迷える中年、認知症する老人

[133]荒れる若者たち、迷える中年、認知症する老人 [認知症老人・迷える中年・荒れる若者たちも上昇気流に乗り損なったグライダー] ◎認知症する老人も迷える中年も荒れる(こもる)若者たちも、上昇気流(目標)に乗り損なって失速する(自力操行できない)グライダ…

第十七章 自然原理を反映する歴史 [132]自我より大きな存在、時代精神・社会精神・集団精神・集合無意識・霊性

[132]自我より大きな存在、時代精神・社会精神・集団精神・集合無意識・霊性 [武士は各地武士団を形成して政治的勢力を増大させた] ◎武士は平安中期、地方豪族や国司の武装化によって誕生し、その集団が全国各地に芽を吹き、12世紀半ば以後、豪族的武士層が中小…

第十七章 自然原理を反映する歴史 [131]意識のデカルト、個人無意識のフロイト、集合無意識のユング

[131]意識のデカルト、個人無意識のフロイト、集合無意識のユング [意識に重点を置いたデカルトと個人無意識を強調したフロント] ◎精神と物質の二元論を唱えたデカルトは「われ思う」という意識・思考・自我(精神)に重点を置いた。動物を一つの自動機械と見なし…

第十七章 自然原理を反映する歴史 [130]外国に対する日本の過去・現在・未来

[130]外国に対する日本の過去・現在・未来 [現代日本は情報作り優位の時代に突入] ◎日本は今大きな変革の時期を迎えている。経済・文化面では、もの作り主体から情報作り優位の時代に入っている。これが成功するか否かに日本の将来がかかっている。これは物その…

第十七章 自然原理を反映する歴史 [129]難産の末に生まれた西洋近代化

[129]難産の末に生まれた西洋近代化 [新しいものは古いものの挫折によってもたらされる] ◎足早に一覧したヨーロッパの近代化をもう少し詳しく見てゆこう。新しいものは古いものの挫折によってもたらされる。新しい芽は挫折の裂け目から生えて来る。散逸構造…

第十七章 自然原理を反映する歴史  [128]歴史は過去に現在を積み上げて成長・発達する

第十七章 自然原理を反映する歴史 [128]歴史は過去に現在を積み上げて成長・発達する [現在は自分の中に過去のすべてを畳み込む] ◎歴史という観点でいえば、現在は自分の中に過去のすべてを畳み込む。個体発生は系統発生(過去からの遺産)を繰り返す。個体発生…

第十六章 絶対無に憩う悟り [127]自然の流れ(一時の悟り体験)に身をゆだねる武道と芸道

[127]自然の流れ(一時の悟り体験)に身をゆだねる武道と芸道 [知性的・静的な西洋芸術と仙人風の東洋芸術] ◎アポロンはギリシア神話に登場する、音楽・詩歌・弓術・予言・医術・家畜の神、知性的・静的な芸術の神でりりしく美しい青年と見なされている。 ◎久松真一は…

第十六章 絶対無に憩う悟り [126]わび・さびは禅の影響で物の貧しさと心の豊かさを表現する

[126]わび・さびは禅の影響で物の貧しさと心の豊かさを表現する [東洋的生き方は、わび・さびという心の豊かさと物の貧しさ] ◎東洋的な生き方は、心の豊かさと物の貧しさである。物質的な貧しさの中にあっての精神的な豊かさが「わび」であり「さび」である。世俗…

第十六章 絶対無に憩う悟り [125]悟りの句(俳句・和歌・言葉)

[125]悟りの句(俳句・和歌・言葉) [水の音・一鳥鳴きと古池・幽玄の山] 1)「古池や蛙飛び込む水の音」(芭蕉)。 ◎「一鳥鳴いて山更に幽なり」。 注)六世紀前半の詩人王籍の五言古詩「蝉噪林逾静 鳥鳴山更幽」。この句をふまえて、北宋の詩人王安石は、「一鳥不啼山更幽」…

第十六章 絶対無に憩う悟 [124]さまざまな個性的な悟り・霊的開眼の瞬間

[124]さまざまな個性的な悟り・霊的開眼の瞬間 [意味世界から臨界点を通過して無意味世界へ相転移する] 1)東洋哲学者・イスラム学者・言語学者井筒俊彦(1914-1993)は「意識と本質」で禅に関していう、「修行者がどんな意味を考え出しても、たといどれほど深遠な意…

第十六章 絶対無に憩う悟り [123]恍惚・超越は自我(波)が砕け散って自己(仏・光)が顕現する瞬間

[123]恍惚・超越は自我(波)が砕け散って自己(仏・光)が顕現する瞬間 [坊主は、頭から髪を取ることによって、神に直接頭をさらす] ◎坊主(住職・僧侶)は頭から髪を取ることによって、神に直接頭をさらす、神に直結する。今の坊主は頭に髪をつけてはいるが、神から…

第十六章 絶対無に憩う悟り [122]道元の悟り、自力の分別を捨てると他力の仏が働く

[122]道元の悟り、自力の分別を捨てると他力の仏が働く [身心を仏の家に投入すると生死を離れた仏になる] ◎道元はいう、「いとうことなく、したふことなき、このときはじめて、仏のこころにいる。ただし心をもてはかることなかれ、ことばをもていふことなかれ…

第十六章 絶対無に憩う悟り [121]自我(自力・意志)から自己(他力・無心・無念)への悟り

[121]自我(自力・意志)から自己(他力・無心・無念)への悟り [自我は長時間感覚刺激を奪われると心理的異常をきたす] ◎感覚情報によって形成され維持される自我は長時間感覚刺激を奪われると、情緒面で不安定となり、思考は混乱し、幻覚を生じるなどさまざまな心…

第十六章 絶対無に憩う悟り [120]自然に逆らわない、あるがままの従順

[120]自然に逆らわない、あるがままの従順 [心の欲する所に従えども矩を踰えず] ◎「心の欲する所に従えども矩(のり)を踰(こ)えず」は、論語(為政)にある有名な言葉である。自分の思うがままに行なっても,正しい道から外れないと、孔子70歳の心境を述べた。孔…

第十六章 絶対無に憩う悟り [119]遊びを忘れた大人と遊びをなくした子ども

[119]遊びを忘れた大人と遊びをなくした子ども [子どもの遊びは心身機能を発展・発達させる] ◎子どもの頃には実にさまざまな遊びがあった。今や「かくれんぼ」・「鬼ごっこ」などの遊びを見かけることはめっきり少なくなった。機械式ゲームも遊びだといわれればそ…

第十六章 絶対無に憩う悟り  [118](肉体的)愛着・執着・固着(過去と現在)から(精神的)目標・目的(未来)へ

第十六章 絶対無に憩う悟り [118](肉体的)愛着・執着・固着(過去と現在)から(精神的)目標・目的(未来)へ [肉体は欲求とその満足との間を振り子のように動く] ◎肉体は物質的欲求とその満足との間[空腹・不快感→摂食行動への動機づけ→行動→結果(満腹)→満足・快感]を…

第十五章 絶対無を目指す宗教 [117]わがままからあるがままへの死の受容

[117]わがままからあるがままへの死の受容 [あるがまま・現実肯定は自己統一が完成した者のみが言い得る] ◎あるがまま(現実肯定)は自己統合(最高階層に到達)を完成させた者のみが使い得る言葉である。上昇途上は現実否定(自分否定)である。「不」「無」「滅」などの…

第十五章 絶対無を目指す宗教 [116]事実(ぼかし)を映さない言葉(分別)を嫌う不立文字と教外別伝

[116]事実(ぼかし)を映さない言葉(分別)を嫌う不立文字と教外別伝 [言葉や文字にとらわれない不立文字] ◎「不立文字」は禅宗の基本的立場を示す。悟りは言葉(左脳)によって表現し切れない。悟りは体験すべきものだから、言葉や文字にとらわれない。禅宗は経典…

第十五章 絶対無を目指す宗教 [115]瞑想・坐禅・坐忘・読経・念仏・真言は無我の境地(三昧)を求める

[115]瞑想・坐禅・坐忘・読経・念仏・真言は無我の境地(三昧)を求める [坐禅は自我内に構成された自他対立の外的世界像の脱構築を目指す] ◎坐禅は意識を伴ったレム睡眠である。眠りも外向から内向へ転換する(鎖国する)が、坐禅はさらに外的世界の遮断・受け流しに…

第十五章 絶対無を目指す宗教 [114]自力・自律・上昇・能動・人為・覚と他力・依存・下降・受動・自然・無為・信

[114]自力・自律・上昇・能動・人為・覚と他力・依存・下降・受動・自然・無為・信 [能動=人為=努力=覚の自力救済と受動=自然=無為・自然法爾=信の他力救済] ◎自力救済の特徴は、ボトムアップ方式で、修行(自己の精進努力による救済・解脱)=自立=(頂上を目指して…

第十五章 絶対無を目指す宗教 [113]弱者の血をすする鬼と弱者を救済する宗教

[113]弱者の血をすする鬼と弱者を救済する宗教 [解脱は、時間・空間の物質世界から、超越した永遠世界へと渡る] ◎解脱・救いは、時間・空間で構成された日常世界・現実世界・外的世界・物質世界・肉体世界を繰り返し輪廻転生する生死から、それを超越・離脱した永遠…