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第五章 矛盾しながらも統一する矛盾的自己同一 [34]原子世界も分裂・融合と引力・斥力の矛盾的自己同一の世界

[34]原子世界も分裂・融合と引力・斥力の矛盾的自己同一の世界
[汚染しないエネルギーとして水素が注目を浴びる]
◎最近環境を汚染しないエネルギーとして水素が注目を浴びる。とはいえガソリンなどの高騰によって、まだハイブリッド(ガソリン・エンジンと電気・モーターの併用)車への関心が高まってきた段階であるが。
◎水素は酸素と結合させるときエネルギーを発生させる。水素と酸素の結合で水ができるが、ガソリンエンジンから出される環境汚染源になる排気ガスは一切出さない。いずれ各家庭で水素を原料にしてエネルギーを取り出す時代が到来するだろう。
[水素エネルギーは石油枯渇の延命にもなる]
◎水素エンジンの本格的実用化が待たれる。原油高の時代となった今は特に石油の枯渇を引き延ばすという意味でも早く実用化して欲しいものである。これから大きく発展する巨大国(インドと中国)が石油をがぶ飲みするにちがいないから。
[小さい原子は核力が強いので分裂しない]
◎鉄(原子番号26・原子量55.85)よりも小さい原子は核力が強いので分裂させるのには極めて大きな力が必要となる。しかも余力(結合力)があるからさらに大きな原子になろうとし、原子核の融合時に水素爆弾のように余分のエネルギーを放出する。
[大きい原子はエネルギーを発散して小さい原子になる]
◎鉄より大きい原子はエネルギーを発散して小さい原子になろうとする。ウラン(原子番号92)・プルトニウム(原子番号94)の重い原子核が分裂すると、莫大なエネルギーが放出される。がしかし排気ガスより比較にならないくらい恐ろしい放射能を含む。大きな善には大きな悪が潜在する。
[不安定な素粒子・原子は安定する中間位を取ろうとする]
◎鉄はエネルギー的に二次関数の底辺に位置する。不安定な素粒子は自発的に分裂崩壊して別種の素粒子に変化する。不安定な原子核放射線の放出や自発的核分裂によって別の原子核に変化する。このように差を解消する方向に変化(融合・分裂)が起き、中間の鉄になろうとする。とはいえ、自然界では気の遠くなるほどの時間を要するが。
[原子は定まった波長の光(エネルギー)を放射(分裂)・吸収(結合)する]
◎それぞれの原子は定まった波長の光(電磁波・放射線)を放射(分裂)・吸収(結合)する。これは電子・陽子から放出されるエネルギーである。例えば、ナトリウム原子はだいだい色の光を、カリウムは紫色を放射する。
[原子の中は二つの対抗する力が働く]
◎原子の中では二つの対抗する力(引力と斥力)が働く。プラス電荷を持つ原子核は電磁気力(求心力)によってマイナス電荷を持つ電子を引き寄せる。電子は閉じ込める求心力に反発して激しく動き回りそれが遠心力となる。二つの対抗する力が合わさって、人工衛星のように円運動をする。原子は小さな太陽系である。
[極小の世界も矛盾的自己同一である]
◎あらゆる粒子(素粒子・原子・分子)は振動しているが、小さな空間に閉じ込められると、反発して動き回る。その空間が狭ければ狭いほど、粒子の動きは活発になる。核子(=陽子・中性子)は原子核の内部に閉じ込められると激しく動き回り、その動きは電子よりも激しい。
[引力は接近すると反発力に反転する]
核子同士はある距離までは引き合う力の方が勝っているが、それを超えるほど接近すると逆に反発力の方が大きくなる。離れているときの引力は、接近すると斥力(反発力)に反転する。会えない恋人同士は思いが募るが、毎日顔を突き合わせる夫婦はうとましさが増すように、現実社会と同様極小の世界も矛盾的自己同一である。