宇宙原理があなたの中を貫流する

このブクロを通じて宇宙を網羅する基本法則を提示していきたい。

第十一章 情報・物質・エネルギーの維持・相互作用・循環 [86]協同原理は相互依存による役割分担したリサイクル(循環)

[86]協同原理は相互依存による役割分担したリサイクル(循環)
[自然循環は常に振り出しに戻される]
◎窒素は自然界(生物界と無生物界)の中を分解合成活動によってさまざまに変形されながら循環(リサイクル)[細菌(バクテリア)→植物→動物(草食動物→肉食動物)→細菌]する。双六に上がりはあるが、窒素の自然循環は常に振り出しに戻される。宇宙では循環が基本原理である。そしてそれぞれは自分の部署にあって一翼を担う。
[吸収・同化と分解・還元を繰り返しながら再び元にもどる]
◎緑色植物は無機窒素化合物(硝酸・アンモニア)を吸収・同化してアミノ酸・タンパク質(有機化合物)に合成する。動物はアミノ酸・タンパク質の形で有機窒素化合物を食べ物として体内に取り入れる。その結果、窒素は植物から動物へと循環する。
[窒素化合物は分解されながら階層が下がってゆく]
◎一部は窒素化合物である(タンパク質が分解されてできる)尿素・尿酸の形で動物から排出される。土壌中の微生物が動植物の遺体・排出物・肥料などの有機窒素化合物を分解して、(尿素・尿酸を)アンモニアに変える。土壌バクテリアである硝化細菌(亜硝酸細菌と硝酸細菌)がアンモニアを硝酸塩に分解し、脱窒菌がその硝酸塩をさらに窒素に分解・還元する。
[バクテリアと植物は共生関係にある]
◎遊離窒素としてもどる。根粒バクテリア(菌)はマメ科植物から無窒素化合物・塩類・水をもらい、お返しに空気中の遊離窒素を固定して窒素化合物を作り与える共生関係にある。かくして窒素は植物(マメ科以外でも)のもとに帰る循環が形成される。
[生物は役割分担で自分の居所を自然界に持ち、依存し合いながら生活する]
◎生態系・自然界はジャンケン方式である。パアはグウに勝つがチイに負け、グウはバアに負けるがチイに勝てる。グウ・チイ・パアのどれも最高拠点(最終勝者)には登れない、お山の大将にはなれない、循環である。
◎自然界は役割分担で自分の持ち場を自然界の中(環)に持ち、互いに(敵同士の関係であっても)依存し合い支え合いながら生活する。それが人間(的解釈)には依存や支え合いとは見えなくとも。
[人間は自然が持つ協同原理の循環から飛び出して最高拠点に登った]
◎所が、人間は競争原理に立って自然が持つ協同原理(もちろん矛盾的自己同一で競争原理も健在ではある)の循環(リサイクル)から飛び出して最高拠点に登って、自然界において一人勝ちの様相を呈する。
ダーウィン進化論は自然が持つ矛盾的自己同一の原理の一方しか見ない点で片落ちである。もう片方の協同原理(淘汰ではなく棲み分けから発生する進化)を提唱するのが今西の棲み分け論である。