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第十二章 階層構造を成す脳 [88]弱い無意識から強い意識へと切り替わってゆく脳波

第十二章 階層構造を成す脳
[88]弱い無意識から強い意識へと切り替わってゆく脳波
[脳波は、脳内神経の活動の大筋を示す]
◎脳波は、脳内神経細胞が(電気的)活動することによって発生する変化で、波の形で表示され脳活動の指標として使われる。ヘルツは波の周波数(振幅回数)で表し、1ヘルツは一秒間に一回(一往復)波打つ。
[熟睡中・無意識状態のデルタ波→夢見状態・瞑想中のシータ波]
◎最も振幅回数の少ないデルタ波(0.5〜3.5ヘルツ)は熟睡中か無意識状態(麻酔中にも現れる)を表す。次に少ないシータ波(4〜7ヘルツ)はうとうと夢見状態か瞑想中を意味する。
[物思いのアルファー波]
◎アルファー波(8〜13ヘルツ)は規則的な波形でリズミカルに同期していることを示す。その同期は視床が先導する。それは安静にして眼を閉じるか物思いにふけるアイドリング(待機)状態で、開眼したり外からの刺激や精神活動(例えば暗算をする)によって消える。
[外界への注意・積極的思考のベータ波]
◎最も周波数の高いベータ波(14〜30ヘルツの速波)は外界に注意を向けるか積極的思考や考えへの熱中を示す。特定の脳波が半球に片寄って現れることもある。
[弱い無意識から強い意識へとなだらかに切り替わってゆく]
◎脳が活発化する、脳のさまざまな部位が個別に活動すると、脳波は脱同期・脱連動・速波化する。デルタ波→シータ波→アルファー波→ベータ波と、徐波から速波へ、ゆったりしたうねりからさざ波へと、弱い無意識から強い意識へとなだらかに切り替わってゆく。
[坐禅中の脳波はアルファ波かシータ波]
◎初心者ではない坐禅中の脳波は、アルファ波かシータ波が安定的に継続して現れる。刺激音を与えると、ベータ波(大脳皮質の活動)が1・2秒間現れて元(大脳皮質の安静)に戻る。刺激に対して慣れが生じずに毎回同じように生き生きとした反応を示す。
[自我(扁桃体)は同じ刺激には飽きが来る]
大脳辺縁系内の海馬・扁桃体は情報が新しいかどうかを判定するので繰り返される同じ情報には応答しなくなる、自我が関与すればするほど飽きが来る。所が、機械(リズミカル)的に仕事をこなすと飽きにくい。
[意識は意識を捕らえ、無意識は無意識を捕らえる]
◎意識からも無意識からも発信できるし、意識も無意識も外部からの情報を受信(解釈)できる。所が、意識は意識を捕らえ、無意識は無意識を捕らえる、同じ階層どうしを捕らえ合う。
[無意識的注意状態によって他人のコンプレックスを感じ取る]
◎判断(意識・大脳新皮質優位)を停止し、焦点を定めない平等に漂える注意(アイドリング・視床優位)状態にし、無意識的な精神活動階層に留まることによって、相手の無意識の流れを捕らえ、無意識内に住む影(コンプレックス)が発する訴え・要求を聞く。同じ振動数を持つ二つの音叉を並べると、一つが鳴ると空気振動を介してもう一方も鳴りだす共鳴のように。
[二つのよく似た周期を持つものを接触させると、同調し合う]
◎それほど違いがない周期で振動する二つのものを接触させると、両方の振動が周期を合わせて互いに同調し合う、歩調を合わせる。ラジオの同調は、放送局から来る特定の振動数・周波数振動に共振するように受信機の周波数を調節する。