宇宙原理があなたの中を貫流する

このブクロを通じて宇宙を網羅する基本法則を提示していきたい。

第十一章 情報・物質・エネルギーの維持・相互作用・循環 [77]受信専用(依存)型から相互発信(自律)型へ

[77]受信専用(依存)型から相互発信(自律)型へ
[テレビは五感をフル活性させる情報は提供しない]
◎テレビは乱雑な断片的知識しか与えないことも多く、五感をフル活性させる情報は提供しない。これでは単なる意味記憶に終わり、五感を総合するエピソード記憶にはならない。最近ではテレビに子守をしてもらう子どもが多いが、言葉や行動のやり取り(相互作用)のない一方通行的テレビ育ちではいびつになりがちである。近頃はデジタル放送で相互交通のやり取りが徐々にできるようになり出したが。
[哲学は全体的立場から綜観する統合した一大体験的知識体系]
プラトンは正義に基づく理想国家を論じた「国家」でいう、「少年時代の教育においてばらばらに雑然と学習したものを綜合して、諸々の学問が持っている相互の間の、また実在の本性との内部的な結びつきを、全体的な立場から綜観するところまで行かなければならない」と。
[動物の正義、人間の正義、それと神の正義]
◎話は少し脇にそれる。正義については三段階ある。動物の正義、人間の正義、それと神の正義。まず正義とは秩序と調和である。その「秩序と調和」が何に基づいて成されるかである。
◎動物は本能に基づいて行動する。人間は本能を乗り越えたので、法(道徳もその中に含まれる)に基づいて行動する。さらに上の神の正義とは、神がつむぐ宇宙原理に基づいて行動する。その内で、プラトンのいう正義とは三番目の「神の正義」(善のイデア)である。
[全体的立場から統合して使いこなせる知識となる]
◎哲学は雑然たる知識をつなぎ合わせる全体的立場から綜観する統合した一大体験的知識体系(トーナメント形式的階層構造)にまとめ上げる。そのように直接・間接に有機的なつながりを持った知識になって初めて縦横無尽に使いこなせる知恵となる。所が、多くの人は、経験が哲学にならずに、手つかずになっている。
[時代は一方通行の情報から相互通信へと移行しつつある]
◎マス・メディア、テレビ・ラジオ・映画・出版物は情報が一方通行だが、視聴者が単なる情報の受動的な受け手の時代から少しずつ脱却して、情報を積極的に利用・発信・フィードバックする参加者になりつつある。またそのような(視聴者参加型)番組が好まれている。
[プロ・アマの垣根が取り払われようとしている]
◎パソコンの普及でインターネットが一般化し、ホームページやブログを開設したり、チャットや書き込みで相互通信ができる。テレビはデジタル化が進行中で、相互発信が可能になった。そのことによって、今までのプロだけが発信し、アマはそれを楽しむだけの状況から、あらゆる分野でプロ・アマの垣根が取り払われようとしている。
◎それだけ日本の時代が成熟してきた証だろう。それなのに、それを制作者側は理解できていない(プロにばかり目が向いている)のではないかと感じる。
[自分を隠して悪事を働く陰湿な行為も多発する]
◎身につけると姿が消える「隠れ蓑」は鬼や天狗の特許品で、政治家にも愛用者が多いようだ。それを無断着用して他人の私生活を破壊するストーカー・盗聴者・盗撮者のように、インターネット上や現実社会において自分を隠して羽目を外す・悪事を働く陰湿な行為も多発する。
[テレビ一辺倒から脱却して娯楽の多様化が進む]
◎テレビは視聴者参加型番組も増えたが、じっくりぜひとも見たい中身の濃い(プロよる)番組が激減し、暇つぶし的なその場限りのおしゃべり(井戸端会議)番組が大はやりである。アドリブでその場を盛り上げる司会者がもてはやされている。これらは頭を空っぽにするにはふさわしいもの(頭清浄器)ではあるが。
[詰まらない番組はテレビ一辺倒から娯楽の多様化を加速する]
◎また別の点でもそれは大変良いことである、テレビ一辺倒からの脱却を加速し、娯楽の多様化を促進している。テレビ業界ももっと真剣に考えるべき事柄である。単に暇をつぶすだけではなく、お金を出してでも良いものを見たい楽しみたいという積極的娯楽愛好者がもっともっと増えることを期待する。