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このブクロを通じて宇宙を網羅する基本法則を提示していきたい。

第十二章 階層構造を成す脳 [90]階層構造をなす脳の概略

[90]階層構造をなす脳の概略
[脳の発達は、量的増加増大、構造の複雑化・階層化、領野・機能の細分化・分業]
◎脳の発達は、量における増大と、構造面での複雑化・階層化・多層化、領野・機能の細分化・分業である。ブロードマンは大脳新皮質を52の領域に細分した。人間の脳は解析・分析機能も統合・総合機能(連合野、特に前頭連合野・頭頂連合野)も高度化する。
[進化の階段を登るにつれ脳の働きが重視される]
◎脳は猛獣のようにエネルギーと酸素をがっつく。例えば、犬は全エネルギー消費量の5%を脳が占め、サルは10%で、人間では25%(酸素は20%)にものぼる。それだけ脳の働きが重要視される。
[神経細胞は古い細胞を順次追い越して上層へ上層へと移動して層構造を形成]
神経細胞は脳内で増殖して移動する。古い細胞を順次追い越して上層へ上層へと移動して層構造を形成する。古い上に新しいを積み上げるのは地層形成と同じで、宇宙が採用する基本方式である。
[神経細胞は連結配線されたネットワーク・神経回路網を形成]
神経細胞は増殖した後、標的(連結相手)細胞と線維連絡するとともに樹状突起を伸ばして、他の神経細胞とも線維連結する。そのように連結配線されたネットワーク(リーグ形式)を神経回路網と呼ぶ。
[大脳新皮質は人間の脳]
◎6層構造の大脳新皮質は人間の脳(とはいえ、爬虫類から原形は出現する)で、第2・3層は情報の受容と分析を、第5・6層は結果の発信を受け持つ。層の厚さは使用・訓練によって拡大・増大(用不用)する。
[大脳新皮質内の神経細胞は二進法を採用する]
大脳新皮質内の神経細胞はほとんど錐体細胞(興奮型細胞・入りスイッチ)と非錐体細胞(抑制型細胞・切りスイッチ)とで構成され、コンピュータと同じように二進法(オン・オフ)を採用する。
[脳の構造は、大脳皮質・間脳・中脳・小脳・延髄と層構造をなす]
◎脳の構造は、大脳皮質[(a)新皮質+(b)古皮質+(c)旧皮質]+間脳(視床視床下部)+中脳+小脳+延髄(+脊髄)。間脳+中脳+延髄=脳幹。脳に含まれない脊髄は大脳の支配を受けない(でも間接的には受けるが)反射運動を担う。視床と大脳は左右に分裂する。
[視床下部は現場職員(肉体)と上級管理職(大脳)との間に立つ扇の要・中間管理職]
◎間脳は視床視床下部とで構成される。その内視床はさまざまな情報を受け取って、それらを互いに関係づける。間脳底辺部分に位置する視床下部は扇の要(中心部)、現場で働く職員(肉体)と上級管理職(大脳)との間に立つ中間管理職で、大脳辺縁系大脳新皮質・内分泌系・自律神経系(内部環境)・感覚神経系(外部環境)・体性運動神経系などと密接に連絡する。
[自律神経系はある程度独立して意識を介することなく自動的に機能する]
◎自律神経系は大脳皮質の支配からある程度独立して(それ故自律神経と呼ばれる)意識を介することなく自動的に機能するが、大脳辺縁系(=古皮質+旧皮質)が上位中枢として位置し時として介入する。真の意味で完全独立する系(システム)は宇宙内に存在しない。
[自律神経系は本能的滋養動的行動を表出させる]
◎自律神経系は基礎的本能欲求(食欲・飲欲・性欲・集団欲)を行動化し、快不快感情を表出(行動化)し、情動行動(接近行動・攻撃行動・逃避行動)を発現する統合中枢である。また自律神経・内分泌・免疫反応の統合中枢と、体温・睡眠・生殖・代謝などの制御基地がある。
[大脳辺縁系大脳基底核とは動物の脳]
大脳基底核大脳辺縁系とは動物の(中間階層にある)脳である。旧皮質は系統発生的に(新・古・旧の内で)最も古く魚類からみられ、古皮質は旧皮質に次いで発生し両生類以上で出現する。大脳は大脳辺縁系(古皮質→旧皮質)→新皮質と積み上げられた、積み木を積み上げるように。

自律神経

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